2008-01-01から1年間の記事一覧

● 私が考えるジャズ名録音ベスト5+1

ジャズの名録音とは何だろう。名録音必ずしも名演奏ではなく、名演奏必ずしも名録音ではない。 ここでは、私が今までに聴いたアルバムの中で最も録音が優れていると思うもの、つまり最もジャズを感じさせる録音のアルバムを選び、そのアルバムに対する思い入…

ジャズ史の概略

■ ジャズの誕生とニューオリンズ ジャズが生まれたのは、今からおよそ100年前、1900年頃で誕生の地はニューオリンズといわれる。ここはかつてフランスの植民地だった所で、白人と黒人の混血クレオールも多く、背景に広大な綿花畑もひかえていたので黒人労働…

新しいジャズの歴史へ

アメリカが生み出した独自の音楽“ジャズ”は19世紀の末に、北米大陸の南部、とりわけニューオリンズを中心にした地域で誕生したというのが、定説になっている。ただ、1917年まで、ジャズのレコードは1枚も録音されていないので、いつどこで、誰が創造したかに…

多くのジャズメンに愛されているスタンダード・ナンバーとは?

ジャズ・ファンの会話で一番よく耳にする言葉が「スタンダード」でしょう。しかし一部に誤解もあるようだ。 先ず、出来た(作曲された)当初からスタンダードと言えるような曲はない。全ての楽曲はスタンダードに「なる」のだ。曲のジャンルは何でもいい。例…

ブラインドとは、「スタイルではなく、人で聴く」というジャズの楽しみの王道そのもの!

ジャズを聴き始めた頃、一番驚いたのは友人が曲名も定かでないグチョグチョのソロ部分で、「あ、コルトレーンだ」と言った事だった。今になれば、これがアルバムを見ないで演奏者を当てる「ブラインド」の、最も簡単な例だという事が解るけど、当時はその一…

オリジナル・フォーマットかボーナス・トラックか!?そんな悩みもジャズファンならでは

先日あるカルチャーセンターの講義で『サキソフォン・コロッサス』を紹介した。 「何か質問は?」と言うと、年配の方が、「これは最初からCDだったのですか?」と尋ねられた。笑ってはいけない。一般の音楽ファンはアナログとCDの区別や、オリジナル盤などに…

CDの買い(借り)方

このHPでジャズのABCを知ったら、早速CDショップ(レンタルショップ)にジャズCDを買い(借り)に行こう。何はともあれ、ジャズは出来るだけ多くのCDを聴いて貰わない事には話にならないからだ。しかし、実際に私の講義で受講されている方や入門者の方とお話…

名盤、あなどるなかれ。名盤の威力、健在なり

名盤は、それが有名なものであればあるほど、ついつい油断をしてしまうと言うのだろうか、「聴いた気」や「知っているつもり」になってしまい、肝心のところを聴き逃している事が少なくない。なまじ長く聴いていると慢心も芽生え、名盤を聴くことに対して、…

ライブ・アルバムで解ったジャズの魅力

「ジャズってなんてすごいんだろう」と実感したのは、ジャズの歴史を変えた歴史的名盤と言われるアルバムではなく、歴史的でも世評高い名盤でもないかも知れない、たまたま耳にしたジャッキ・バイアード(p)の『カルテット・ライブ!』というライブ・アルバ…

ジャズの“すごさ”を教えてくれたのはライブ・アルバムだった

ずっと長い間、ライブ・アルバムが不憫でならなかった。 誰もが「ジャズはライブが一番!」と言う。ジャズという音楽の特性を考えた場合、確かにその通りかも知れないとは思う。だが、その“一番”であるはずのライブを収録したライブ・アルバムが軽く扱われて…

名盤の威力

一枚のアルバムには、様々な聴き方や楽しみ方がある。だが名盤には、それが無数にあるように思える。そしてそれぞれの名盤の背後には、ほぼ例外なく感動的なドラマが隠されている。ミュージシャンに関するもの、プロデューサーやレコード会社、あるいは演奏…

聴き手の総意が名盤を生む

確かに音楽は個人的な好みが反映されるものかもしれない。だがその「好み」というものは、「耳のレベル」に起因するものであり、よってその音楽とは全く無関係の個人的な問題、つまりは「理解できない」を「嫌い」という言葉に置き換えているに過ぎないとも…

「音楽は個人的な好み」のウソ

ジャズに限らず、音楽は個人的な好みの問題であり、ある人にとっては感動的な演奏でも、ある人には全く響かないという事がしばしばある。確かに音楽の好みというものは、人によって様々ではあるのだろう。 だがその一方では、確かに全てが個人的な好悪だけで…

ジャズとはどんな音楽?

ジャズってどんな音楽なんだろう?ちょっと気取っていて、大人の聴く音楽?なんだか難しそう!いや、今私達が聴いているロックやポップスのミュージシャン達も、ジャズマンから随分影響を受けているらしい。あのスティングだって、ジャズマンと共演している…